砂が白く光る休憩所で、鷹を腕に乗せたり、シャッターを切り続けていると、
あっという間に時間が過ぎます。
車は、いよいよ巨大な塩湖ショット・エル・ジェリドへ。
道の周りは一面干上がった塩湖。
見えるものは遥か遠くの山脈、そして蜃気楼。
昔、蜃気楼を湖だと勘違いした旅人が、そこを目指して歩いた、
そして何処まで行ってもなにも現れない、なんてことを聞きますが、
実際に見ると、まるで水がきらめいているように、蜃気楼はゆらゆらと
砂漠に浮かんでいました。
進んでいくと、途中に休憩所があります。
ここには少し水が残っていて、その底にはきらきらと、水晶のような塩。
なぜかピンク色の水。
友人は、ペロッとなめて、「しょっぱい!」と言ってましたが、
タバコの吸殻とこのピンクに色づく水をよく飲んだなあと感心します。
ここまで来ると、アルジェリアの国境への標識も見えます。
さて、塩湖を抜けると、その先には、アルジェリアとの国境である、
大きな山脈があり、そこにこのあたりで一番の観光地のタメルザ峡谷があります。
さっきまで白かった大地が、一気に赤茶けた山に変わっていきます。
その山を登ってゆくと、タメルザ峡谷はあります。
シェビカという村は、土色の谷に忽然と現れるオアシスです。
道を進むと、小さな滝があったりします。
今ある村は、60年代に洪水で流されてしまった昔の村とは
別のところに作られたものです。
そして、坂の上に上ると、すばらしいパノラマが広がります。
がんがん坂を上って行く僕に、
友人とドライバーは、「彼はタバコを吸わないからね。。。。」と
下で話をしてたそうです。僕は、もう、上らずにはいられないくらいの興奮です。
シェビカから更にアルジェリア方面に進むと、ミデスがあります。
ここは、もう国境です。そして、切り立った谷があります。
安全柵などは一切なく、谷は突然ぽっかりと現れます。
谷の下を覗こうとする僕達に、
「Attention!Attention!]と声をかけてくれる物売りの皆さん。
結局、崩れ落ちそうな崖の端に行って、下を覗く勇気はありませんでした。。。
ここは、果物が多くなっていて、デーツやざくろなどが沢山実っていました。
そして、砂漠の薔薇といわれる、塩の結晶が山積みです。
それにしても、チュニジアはなんといろんな顔を持っているのかと、、、、、
何処の景色も雄大で、地球を感じることができます。
自分の小ささをはっきりと実感させられます。
東京や都会では、感じられないものを感じさせてくれます。
さて、そんな絶景のあとは、この日のお宿、
Tamerza Palaceへ。
http://www.tamerza-palace.com/
ここは、山の中にある高級ホテルで、崖に立っています。
窓の下は崖、下には道のようなものがあり、朝はロバを引く伯父さんが
歩いてました。その向こうには、廃墟となった村。暗くなるとなんとも怖い感じです。
それにしても、お湯が沢山使えて、しかもお風呂がある。。。最高です。
日本人はやっぱりお風呂に入るとリフレッシュ度が違います。